「御社の強みは何ですか?」
そう聞かれて、
すぐに3つ答えられる経営者は、実は多くありません。
- いくつかは思い浮かぶ
- でも自信を持って言い切れない
- 話すたびに、少しずつ変わる
この状態は、
決して珍しいものではありません。
強みが言えないのは、準備不足ではない
まずお伝えしたいのは、
強みを3つ挙げられないからといって、
経営ができていないわけではないということです。
むしろ、
- 現場に入り
- 判断を重ね
- 目の前の仕事に向き合ってきた
そんな経営者ほど、
言語化の時間を取れていないだけ、
というケースがほとんどです。
「強みを出そう」とすると、余計に分からなくなる
多くの方が、
いきなりこう考えます。
- 他社と比べて優れている点は何か
- 目立つ特徴はあるか
- 分かりやすい売りは何か
しかし、この考え方で強みを探すと、
ほぼ確実に行き詰まります。
なぜなら、
強みは比較の中にはないからです。
最初にやるべきは「洗い出し」ではない
強みを見つけようとすると、
つい
- 書き出す
- リストアップする
- フレームワークに当てはめる
といった作業に進みがちです。
ですが、
強みを3つ挙げられない会社が
最初にやるべきことは、
それとは少し違います。
最初にやるべきことは「振り返る」こと
強みは、
未来に向けて考えるものではなく、
過去を振り返ることで見えてきます。
たとえば、
- なぜこの仕事を引き受けたのか
- なぜあの依頼は断ったのか
- なぜ今のやり方を続けているのか
これらはすべて、
経営者が無意識にしてきた判断です。
そこには、
必ず「基準」があります。
強みは「判断基準」の集合体
強みとは、
技術や実績の名前ではありません。
「どういう判断を、繰り返してきたか」
その集合体です。
- 早さより正確さを選んできた
- 規模より信頼を優先してきた
- 無理な仕事は引き受けなかった
これらはすべて、
会社の価値観であり、
選ばれる理由の種です。
3つに絞る必要は、最初はない
ここで一つ、
安心していただきたいことがあります。
最初から
強みを3つにまとめる必要はありません。
むしろ、
- 言葉になりかけたもの
- うまく説明できない違和感
- 何度も出てくる考え方
こうしたものを
そのまま出していくほうが、
後で整理しやすくなります。
強みが言葉になると、自然に絞られていく
振り返りを重ねていくと、
不思議なことが起こります。
- 何度も同じ話題に戻る
- 大切にしている判断が見えてくる
- 言葉が少しずつ揃ってくる
この過程を経て、
結果的に
「これがうちらしさだよね」
という3つが残ります。
最後に
強みを3つ挙げられないことは、
問題ではありません。
それは、
まだ整理の途中にいるというサインです。
無理に言葉を作る必要はありません。
まずは、
これまでの判断を振り返ること。
そこから始めるだけで、
強みは自然と姿を現します。
強みを無理に探すのではなく、これまでの判断を話しながら振り返ってみませんか?
答えを出すためではなく、
考えを整理するための対話です。
