「御社の強みは何ですか?」
この質問に、
言葉に詰まってしまった経験はないでしょうか。
- 仕事はしている
- 実績もある
- 誠実にやってきた
それなのに、
「他社と何が違うのか分からない」
と言われてしまう。
この言葉は、
経営者にとってかなり堪えます。
違いがないのではなく、違いが見えていない
まず、はっきりさせておきたいことがあります。
多くの場合、
本当に違いがない会社は、ほとんどありません。
問題は、
違いが「存在しない」ことではなく、
見える形になっていないことです。
なぜ違いが伝わらないのか
違いが伝わらない会社には、
いくつか共通点があります。
- 技術や実績の話から入っている
- 「品質」「信頼」「実績」といった
どの会社にも当てはまる言葉を使っている - 他社と比べて説明しようとしている
これらは間違いではありません。
ただ、伝わりにくい順番なのです。
違いは、比較の中では見えにくい
「A社よりここが優れている」
「B社より対応がいい」
こうした比較は、
一見分かりやすそうに見えます。
しかし、
お客様の頭の中ではこうなります。
それって、どこも言っているよね?
比較で伝えようとすると、
かえって個性は埋もれてしまいます。
違いは、
他社との関係ではなく、
自社の“選択の積み重ね”の中にあります。
違いは「何をしてきたか」より「何を選んできたか」
本当に伝わる違いは、
- どんな仕事を引き受け
- どんな仕事を断り
- どんな判断を繰り返してきたか
この中にあります。
たとえば、
- 無理な納期は引き受けなかった
- 品質に納得できない仕事はやらなかった
- 特定の分野に集中し続けた
こうした選択は、
会社の考え方そのものです。
そしてそれは、
簡単に真似できるものではありません。
違いは、言い切って初めて伝わる
違いが伝わらない会社ほど、
言葉が曖昧になりがちです。
- できるだけ柔軟に対応します
- お客様に寄り添います
- 状況に応じて最適な提案をします
これらは優しそうですが、
何も言っていないのと同じです。
違いは、
少し勇気を持って
言い切ることで初めて輪郭が出ます。
「違い」を言葉にすると、選ばれ方が変わる
違いが整理されると、
こんな変化が起こります。
- 比較される前に、候補に残る
- 価格の話が後回しになる
- 「御社だから」と言われるようになる
- 合わない仕事が自然に減る
違いは、
競争するための武器ではありません。
納得して選んでもらうための材料です。
最後に
「他社と違いが分からない」
この言葉は、
否定ではありません。
「まだ、言葉になっていない」
というサインです。
違いは、
探しに行くものではなく、
これまでの選択を振り返ることで見えてきます。
もし今、
自社の違いをうまく語れないと感じているなら、
それは整理のタイミングかもしれません。
他社との違いを探すのではなく、自社が選んできた理由を話しながら整理してみませんか?
売り込むための時間ではなく、
考えを言葉にするための対話です。
